いじめや体罰、虐待が社会問題となっている中、子どもや保護者からの相談を受けるだけではなく、学校や教育委員会、行政機関に直接出かけ、解決をめざす取り組みが各自治体で広がっています。
先日、子どもの権利に関する条例と男女平等条例の制定にもとづき、「全ての市民が等しく人間として尊重されることを あらゆる施策の基本として総合的な人権施策を推進する」として人権オンブズパーソン制度(2002年)を設置している 川崎市を訪ねました。
この日は人権オンブズパーソン担当の増田部長に話を伺うことができました。
人権オンブズパーソンは、市民の人権の擁護者として、公平かつ適切にその職務を遂行するため、行政から独立した第三者機関として位置づけられ、市民オンブズマン事務局を男女共同参画センターに置き、2名の人権オンブズパーソン(弁護士1名、大学教授1名)と補佐する専門調査員4名、事務局職員4名を配置し、市民からの相談・救済申し立てを行う体制を整えています。(費用は無料)
子どもや保護者からいじめや子ども同士のトラブルで救済申し立てを受けた場合、まず学校や教委から経過を聞き、学校の雰囲気や子どもたちの様子をじかに見、校長や担任等と問題点を話し合い、ときにはいじめに関わった子どもと向き合い、解決の方法を探ることを基本に対応にあたっているということでした。
2011年度、子どもの相談は200件(子ども本人からの相談99件)あり、相談が多い案件は、いじめ(46件)、学校等の不適切対応(37件)、虐待に関する相談(10件)となっており、子どもの相談は、前年度より19件増加しています。
これは、オンブズパーソン制度を、子ども達のより身近な存在とするため、「子ども相談カード(名刺大)」(*写真)の市内公・市立学校、民族学校の児童生徒・教職員への配布や子ども達に人権の大切さや自分を守る手段としての相談の重要性を考える機会とする「子ども教室」が小学5年生と中学1年生、児童養護施設で開催され、これらの広報活動が、子ども本人からの相談に結びついていると言えます。
自分の悩みや辛さを誰かに話したい、助けてほしい、しかし、先生や親、ましてや友達には言えないとじっと耐えている子どもたちが多数います。
その子ども達の心が五月晴れになれるような相談ルートの構築が今、求められています。
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