本年2月、教育機会確保法が施行されました。また、文科省は4月、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本方針」を公表しました。
 この基本方針の中で、夜間中学校については、設置を含む就学機会の提供その他の必要な措置を講ずることが法的に義務付けられています。2016年現在、夜間中学校は8都府県25市区31校の設置に止まっています。教育機会確保法14条では「学齢期を経過した者であって学校における就学の機会が提供されなかった者の中に、就学機会の提供を希望する者が多く存在することを踏まえ、全ての地方公共団体に、夜間中学における就学機会の提供等の措置を講ずることが義務付けられています。
 具体的には、不登校等様々な事情で十分に教育を受けられないまま学校の配慮により学校を卒業した、いわゆる「形式的卒業者」で中学での学び直しを希望する人や不登校になっている生徒を夜間中学に入学できるようになりました。さらに、外国籍の者についても、国際人権規約に則り、学校教育の経験が9年未満なら日本国籍の人と同様に教育機会を確保することが求められており、夜間中学の期待が寄せられています。
 今回視察した大洲中学校夜間学級は、千葉県内唯一の夜間学級です。
 開設以前、小中学校の給食調理に従事していた人達が免許取得の際に、卒業資格が必要となり1979年夜間中学校設置の要望が市に出されました。当時の高橋國雄市長は自分自身が定時制高校卒業生であったため夜間中学校設置に強い思いもあり、市は県知事に夜間中学校開設の要望書を提出。その後新設予定の大洲中学校に併設する形で検討が重ねられ、1982年に開設されました。2015年度の卒業生17人のうち公立高校に15人が進学し、2人の就職に結びついています。
 公立夜間中学は義務教育未修了で学齢期を超えた人が対象で、全ての課程を修了すれば中学卒業資格が得られ高校・大学・専門学校への進学の道が拓かれます。
 福岡県には、夜間中学は1校もありません。法律が施行され、文科省も「各県に1校」と設置に前向きです。埼玉県川口市では、2019年春の開校を目指し、準備が進められています。福岡市教育委員会は県教育委員会との協議を重ね、夜間中学校設置を早急に表明して頂きたいと願うばかりです。