福岡市婦人会館(あいれふ)で開催された
 「第12回市民フォーラム 子どもにやさしいまちづくり ~子どものチャンスをひろげよう」
 (主催:子どもNPOセンター福岡、後援:福岡市、福岡市教育委員会)
に参加しました。
今年6月、子どもの貧困対策推進法が、衆参両院の全会一致で成立しました。
この法律は子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることがないよう、国等の責務を明らかにし、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的にしています。
この日は、「なくそう!子どもの貧困ネットワーク」の世話人でもある中嶋哲彦教授(名古屋大学大学院教授)が、「子どもの貧困対策推進法」の成立事情や主旨、そして今後の具体的な貧困対策等について講演をされました。
中嶋教授は、まず、「貧困率の年次推移」(2010年 厚労省調査)や「教育費負担の実態調査結果」(2012年 日本政策金融公庫)をもとに「貧困とはどういう現象なのか、ただお金がない状態と捉えるだけでよいのか、ある子どもが貧困状態にあるのか否かどのような基準で判断するのか」等、欧米諸国の判断基準・調査方法や施策を交えながら、私たちに問題提起をされました。
そして、法律が制定されてよかったと単純に喜ぶことはできないが、わが国では貧困の原因を当事者の自己責任論が支配的な状況の中で、この法律の中で、貧困な状態にある子どもに公的な支援を確認した意義は小さくなく、法律を一つの手がかりにして、子どもの貧困対策を前進させる取り組みをつくっていくことが必要であると指摘。
OECDの調査によれば、日本は子どもの貧困率が最も高い国の一つであり、子どもの貧困対策は待ったなしの状態にあることが明らかになっています。
子どもを持つ親たちの失業率は諸外国に比べて低い水準にあり「親の失業率が低いのに、子どもの貧困率は高い」という奇妙な状態にあります。
失業率の低さは、親たちは子どもを育てるのに一生懸命に働き、子どもに対する責任を果たそうとしていることを表しています。
したがって、子どもの貧困率は高さを親の怠慢や無責任に求めるのではなく、むしろ働いても貧困な状態にあること、つまり子育て中の親たちがワーキングプアの状態にあることを直視し、最低賃金時給1000円の実現や労働法制の遵守等、低賃金・不安定雇用をなくすための積極的な施策が、今政治に求められていると、中嶋教授の熱い講演を聞きながら考えました。
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