カブトガニがいないと困る?



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 奈多公民館の地域環境講座PartⅡ「海の生物と環境~水族館の役割~」に参加しました。
講師は、「マリンワールド海の中道」の高田浩二館長。
 5月20日に開催された環境講座PartⅠも高田館長が講師を務められました。
 その日の講座では「海から見た海の中道・奈多の歴史」というテーマで、「海は広いな大きいな、と歌っているけれど、どれだけ大きいのか、海の水はどこから来たのか?」等、トマトをはじめ身近にあるものを例にあげ、説明いただきました。
 そして、和白から志賀島までの断層図を示して、博多湾と玄海灘の海流のはたらきにより、「海の中道」の形成に至る歴史を「郷土史 ふる里のむかし わじろ」を思い起こしながら、興味深く聞かせていただきました。また、衛星写真等の資料から、福津市(旧 津屋崎町)の渡半島から新宮町相の相島までは、いずれ「海の中道」になるのではないかと予想されるという話には、大変驚きました。
 このように、郷土を知る上で大変興味深い講座であったため、この日も参加した次第ですが、この日は、西区今津湾のカブトガニの研究もされている高田館長の「カブトガニがいないと困る人?サメがいないと困る人?」の呼びかけから講演がスタートしました。
 話の中心は水族館の役割。
 1882年に東京上野動物園内に併設された「観魚室(うおのぞき)」が我が国の最初の水族館。
その後、全国各地で開催された博覧会の会場に水族館が設置され、海や魚への関心を高めた役割を果たし、戦後にできた各地の水族館の多くも、復興期の娯楽施設として風光明媚な観光地に建てられたそうです。
そういえば、子どもの頃、志賀島にも箱崎宮参道にも水族館があったのを思い出しました。
 今、水族館は、レクレーション的な機能も有しながら、教育、研究、自然保護という重要な役割を果たしています。
東区三苫海岸でのアカウミガメの産卵、博多湾での迷子になったクジラ等、海の生物がどのような環境に住み、環境とどのように関わっているのか、私たちに情報を提供してくれます。
 ただ単にカブトガニやサメを守るのではなく、カブトガニやサメを含め、海の生き物たちが生きられる環境を守っていくことが、私たち人間にとっても生きていける環境に繋がっていることを改めて認識させられた地域環境講座でした。