庶民の文化を後世に ~福岡市民族芸能公演会 開かれる~


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長谷川法世さんの挨拶
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戎舞(今津人形芝居)
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本ばやし(元岡祇園ばやし)

 福岡市では、2010年より文化財活性化実行委員会を設立し、各地域で、古くから受け継がれてきた無形の祭りや年中行事を保護し後世に受け継ぐため、無形文化財の保護事業に取り組んでいます。
 大雨の心配がなくなった今夜、奈多志式神社(東区奈多)の境内にある「志式座」で、福岡市文化財活性化実行委員会(会長:漫画家 長谷川法世)主催による民族芸能公演会がおこなわれました。
 松林に囲まれた舞台で、今津人形芝居(福岡県指定無形民俗文化財)や元岡祇園ばやし・獅子舞(市指定無形民俗文化財)そして博多仁和加(市指定無形民俗文化財)が披露され、地元を含む多くの観客の笑いに包まれました。
 なお、会場となったこの「志式座」は、福岡市内に唯一残る農村舞台で、江戸時代以来芝居の奉納がなされていると言われており、市の有形民俗文化財となっています。
今年も昨日までの二日間、「奈多祇園祭(奉納芝居)」が開催され、地元の方々で賑わっていました。
 私が子どもの頃は、テレビ等がまだ普及していなかったせいか、夕暮れになると町中の人々がこの志式座に集い、旅役者一座の芝居を楽しんでいました。
 このような無形の祭りや年中行事は、地域だけで保護し受け継いでいくことは困難な面が多々あります。永く受け継がれた庶民の文化として、市が誇る文化として行政がしっかりと支援していく必要があります。
 世話をされていた奈多自治会役員の皆さまは、準備や打ち合わせなどさぞお疲れのこと思います。
お世話になりました。