使いながら森林を守る

20121004blog.jpg 森林・林業・林産業活性化促進地方議員連盟(「林活議連」)の福岡県連絡会議総会・セミナーが10月4日、サンヒルズホテル(東区馬出)で開催されました。
林政セミナーでは林野庁の渕上課長による「公共建築物等の木造化の推進と国産材供給体制の整備について」の講演を聞きました。
森林は、国土の保全、水資源のかん養、大気の浄化、地球温暖化等の多面的機能を有し、豊かで安全な国民生活の実現に貢献している一方、戦後に造成された人工林が、資源として本格的な利用可能な時期を迎えつつあり、木材価格の低迷により森林所有者の経営意欲の減退や林業生産活動の停滞を招いています。
しかし今、再生可能なエネルギーとして、自然災害を防止する、また豊かな雇用を創出するとしてその可能性が再認識され始めたといいます。
特に、2010年に施行された「公共建築物等木材利用促進法」により、これまでの公共建築物での非木造化の考えを可能な限り木造化・木質化を図るとの考え方に転換し、具体的・効果的に木材利用の拡大を促進するとしています。
木造の特別養護老人ホーム(埼玉県さいたま市)、木造二階建ての小学校(茨城県守谷市)、木造の市役所(岡山県真庭市)等がその例です。
現在、658市町村が公共建築物等の木材利用方針を策定しています。
福岡市では今後、市民体育館や市民会館や学校等の公共建築物の建て替え・改修の時期を迎えます。環境保全や林産業活性化のためにも公共建築物等への木材利用方針の策定が求められます。