決算特別委員会

20111025blog.jpg 10月11日(火)から開催されていた福岡市決算特別委員会は2010年度(平成22年度)の一般会計や特別会計(18会計)の決算議案計23件を原案通り認定することを可決し26日(水)に閉会しました。
 私は、社民市政クラブ福岡市議団を代表し、学校教育の充実の観点から、特に「小学校における少人数学級の推進」「一部教科担任制の充実」「スクールソーシャルワーカーの増員」、そして、「若者の就労支援」及び「松くい虫対策」について質問にたちました。
◇[質問の主な内容]
(1)福岡市では小学校1年生から4年生まで、また学校選択制ではありますが、中学校1年生でも少人数学級(35人以下学級)が実施され、その効果は大です。
 しかし、本年度から新学習指導要領が本格実施となり、学習内容が大幅に増え、教科書のページ数も算数で33%増、理科では37%増となるなど、全ての教科等で今まで以上にきめ細やかな教育をおこなうためにも35人以下学級を小・中学校全学年で実施すべきではないか。
(2)厳しい雇用情勢の下、若者の就労支援事業は喫緊の課題である。福岡市では「若者相談窓口」を2年前に福岡商工会議所1階の「ジョブポータルふくおか」内に移転開設し、「若者自立支援事業」「会社合同説明会」「就活支援プラザ事業」がおこなっている。
 中小企業が多い本市にとって、若者とのミスマッチを狭めるためにも、若者と中小企業の相互理解を促進する場である「会社合同説明会」への参加企業を増やすとともに内容の充実を更に図り強化していかなければならないと考えるが。
(3)松くい虫による被害が急速に拡がっている。特に東区奈多、雁の巣、三苫地区ならびに西区の今津、西の浦地区では今年は昨年に増して被害が大きく広がっている。過去3年間だけでも2万5千本近くの松が被害にあい伐倒されている。対策を急がなければそれだけ地域の住環境が悪化し、農作物に悪影響が出ることは必至。国や県の関係機関と連携を強化し薬剤の散布や被害木の早期撤去等を含めた抜本的な解決策を講じられるよう要望する。
◇[市長ならびに関係部局の答弁]
(1)については教育長が
 「福岡市では,「新しいふくおかの教育計画」に則り,各学年の特性を踏まえて、小学校1~4年は少人数学級,小学校5・6年生は一部教科担任制及び少人数指導,中学校1年生は学校の選択による少人数学級、中学校2・3年生は少人数指導を実施をしている。今後とも児童生徒の確かな学力の向上に向け,指導のあり方の検討を行うとともに,現在,国において行われている少人数学級に関する議論の動向にも留意していく。」と答弁。
 まずは文科省の「小学2年生の35人学級実施」を含めた2013年度概算要求が政府案としてどこまで反映されるのかを注視するとともに、福岡市における来年度の教育予算増を要求していかなければならないと考えます。
(2)については経済振興局長が
 「2月の段階でまだ内定を得ていない4年生が特別応援採用コーナーを利用し就職ができ、経済的自立のスタートがきれたことは大変大きな意義をもつのと認識している。採用者数の増加への対応については、就職活動中の学生と地場企業とのマッチングの機会を増やすよう、出展費用の助成を行っている。」と答弁。過去3年間で51名の大学4年生が就職することができたことは評価したい。
(3)については、農林水産局長ならびに高島市長が
・農林水産局長
 「今後の防除対策については、昨年来拡大している被害の蔓延をくい止めるために、被害木の伐倒駆除と薬剤樹幹注入をこれから秋から冬にかけて実施していく。
 実施にあたっては、国有林における被害が深刻であることをふまえ、国有林を所管する福岡森林管理署と連携をとりながら蔓延防止策を進めていきたいと考えている。
 そのうえで、平成24年度以降については、さらに効率的な予算執行や予算確保に努めながら、防除対策を推進していく。」
・高島市長
 「海岸線に連なる白砂青松は、我が国の美しい原風景のひとつ。「日本の白砂青松100選」には、我が福岡市の「生の松原」と「海の中道」であることを知り、私も福岡市民として大変誇らしく思っている。これらの松林は先人たちが守り、育てて私たちに残していただいた貴重な財産であり、私たちは、この市民共有の財産をさらに次の世代に引き継いでいく責任がある。
 そのため、私は、今後とも市民の住環境や保健・休養のための環境を守るとともに、これからも本市を訪れる内外のお客様に美しい風景を提供できるよう、松林を守る活動を行われている市民団体の皆様や関係機関などと連携をとりながら、松林保全や松くい虫防除対策に取り組んでいく所存である。」と答弁。予算増も含め、国や県と連携し、早急に対応する答弁と受け止めました。