被爆75周年 ~核と人類は共存できない~

 ヒロシマとナガサキに原子爆弾が投下され75年になります。アメリカB29が投下した2発の原子爆弾は強烈な爆風と熱線で、一瞬にして全てを焼き尽くしました。20数万人もの尊い命が奪われ、かろうじて命をとりとめた人々も今なお放射能による原爆後障害に苦しんでいます。

 しかし、戦後アメリカをはじめとした戦勝国は自国防衛と核兵器開発を進めてきました。この状況に歯止めをかけるため、核兵器保有国をアメリカやロシア等5大国に限定し、核軍縮義務を課す核拡散防止条約(NPT)が締結され、今年50年の節目を迎えましたが米ロの軍拡競争が再燃し、「核なき世界」の気運は後退しています。

 そのような中、2017年、核の開発や保有、威嚇、使用を禁止する核兵器禁止条約が国連で採択されました。7月現在、条約批准国は40ヶ国になり、発効まであと10ヵ国に迫っています。しかし、日本など同盟国の核抑止力の提供を受けている「核の傘」国は条約に反対しています。唯一の戦争被爆国日本は未だ批准しておらず、その責務は大です。

 私たち原水禁福岡地区実行委員会は、例年 「あらゆる国の、あらゆる核実験に反対し、子どもたちに核のない未来を!」と 非核・平和行進を行ってきましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ニュースカーによるアピールに切り替え、今日、市民に「日本も核兵器禁止条約に批准すべき」とアピールしました。

 今後も核兵器廃絶をキノコ雲の上からの視点ではなく、その下にいる市民の視点で想像し、「ノーモア・ヒロシマ ノーモア・ナガサキ ノーモア・ヒバクシャ」の声を広げていきます。